妊娠初期の胚死亡が動物では15％以内・人間では65％

妊娠初期の胚死亡が動物では15％以内であるのに、人間では65％に近いです。この大きな相違の原因はどこにあるのでしょうか。

動物に比べて、人間の胚は育ちにくいとか、母体が弱いからだというが、そうではないです。人間と動物では性行動に大きな違いがあります。

牛、羊、ネズミなど多くの哺乳動物の雌は、発情とそれに続く排卵を周期的に繰り返す（性周期）自然排卵動物です。雌は発情期だけ雄に交尾を許します。

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たとえば、雌牛は21日の周期で性周期を繰り返し、一性週期間の中ごろに一回だけ発情します。平均発情期間はわずか28時間で、この期間だけ雄に交尾を許します。

これ以外の時期に雄が雌に近寄って乗っかろうとしても雌は寄せつけません。

雌牛は発情が終わると約11時間後に一個の卵子を排卵する。だから交尾から排卵までの間隔は11時間から、良くても27時間です。