甲状腺ホルモン剤はダイエットの痩せ薬としては不適切

今日の日本でも、甲状腺ホルモン剤がダイエットの痩せ薬として乱用されることがあります。

しかし、甲状腺機能の正常な人がホルモン剤を使用すると、服用している間は甲状腺機能が高められる一方、その人本来の甲状腺機能が抑制されます。

また、ダイエットの薬をやめても甲状腺機能が正常に戻らないなどさまざまな副作用を生じます。甲状腺ホルモン剤がダイエットの痩せ薬としては不適切であるのはいうまでもないです。

1930年代になると、研究者たちは、真性の甲状腺機能低下症の患者は非常に少ない、と発表しました。そしてもちろん、肥満者では、全身の代謝機能低下といった症状は認めなかったのです。

甲状腺機能異常説が否定され、結果的に、ダイエットできない肥満者が太っているのは食べすぎるからだ、ということになり、道徳的な非難が復活しました。それでは、なぜダイエットできない肥満者は過食をするのか?

この新たな質問に対して、今度は、肥満は心理的なことに問題がある、という説が台頭してきます。



最近の更新記事